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[コン検通信 理事だより]コン検と社内認定制度を結び実現する人財育成

今回は、日立システムズの人財育成の仕組みのひとつである社内認定制度をご紹介しつつ、この制度とコン検(コンタクトセンター検定)のプロフェッショナルレベルの資格を結びつけたエピソードをご紹介します。

私たち日立システムズが属する日立製作所の「デジタルシステム&サービス」は、社会インフラをはじめとする大規模基幹システムの構築から、お客さまの業務上のさまざまな課題を解決するITソリューションまで、幅広いサービスの提供を行っています。
このような事業を推進するにあたり、必要となるのはやはり人財です。
DXを中心としたITビジネスを支えるプロフェッショナル人財を日立グループ一体となって育成するために、2014年に立ち上げられたのが「日立ITプロフェッショナル認定制度」(Hitachi Certified IT Professional、以下CIP)です。

CIPはプロジェクトマネージャーをはじめ、情報セキュリティプロフェッショナル、データサイエンティスト、ITアーキテクトなど、十数種の職種を対象としています。
それぞれ、資格要件・研修要件・実務経験を充足する必要があり、各職種の有識者が厳正な審査を行い、合格すると、レベルに応じてエントリーレベルのブロンズから、シルバー、ゴールド、プラチナまでの認定を取得できます(世界レベルでの活躍を認められた技術者はプレミアムの称号を得ます)。ほとんどの職種とレベルにおいて3年ごとの更新申請が必要であり、業務への活用状況やスキルの研鑽状況を申告します。

ここまでお話しすると、コン検のプロフェッショナルレベルの資格制度をご存じの方であれば、共通点を見いだしていただけるかと思います。CIPは情報処理学会が推進する「認定情報技術者制度」と同等の水準であるという企業認定(間接方式認定)を受けています。
コン検の資格制度の設計も、先陣の人々が作り上げてきた資格認定制度を参考にしていると聞いていますが、勉強のみで取得できる資格ではなく、「実際にプロフェッショナルな高いレベルのパフォーマンスを発揮できる人財に対し認定する資格である」ということが共通の概念と言えるでしょう。

異なる点としては、SIなどのプロジェクトマネージャーに従事する者はCIPの「プロジェクトマネージャー」認定を、また運用サービスに従事する者はCIPの「サービスプロフェッショナル」認定の取得が、日立システムズでは義務付けられているということです。認定を受けた者しか、プロジェクトマネージャーや運用マネージャーに従事できない仕組みになっています。つまりこれらの認定者が、プロジェクトやお客さまの大切なシステム運用に対応することで、お客さまに安心いただけるサービスを提供できるという仕組みになっているのです。

私たちの部門で担っているコンタクトセンター事業は、「運用サービス」に分類されています。従って各センターのマネージャーに従事するためには、CIPの「サービスプロフェッショナル」認定が必須となります。
「サービスプロフェッショナル」の資格要件については、各種IT系ベンダー資格や国家資格に加え、コン検のプロフェッショナルレベルの資格やスーパーバイザー資格も追加してもらい、コンタクトセンター事業においてもCIP制度への適応化を図ってきました。

「サービスプロフェッショナル」に必要なレベルはお客さまの規模、セキュリティレベル、取り扱う情報などで決定され、そのランクに応じた有資格者がサービスマネージャーに認定されます。

この制度の運用により、マネージャースキルの向上・均質化が図られ、さまざまな規模や仕様のコンタクトセンター運営に対する、安定した品質確保と適正なコスト管理が可能になるという効果も表れるようになってきました。

ITシステムの運用スキルとコンタクトセンターの運営・構築スキルを兼ねそろえた人財が「プロフェッショナル」意識を持って、お客さまの課題解決をお手伝いするコンタクトセンターの提案や運営を行ってまいります。

株式会社日立システムズ 盛川卓也