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[コン検通信 理事だより]コロナ禍のワクチン接種コールセンターへの取り組み

派遣会社である当社では自治体からのワクチン接種に関する業務の民間委託をひとつのビジネスチャンスとして2021年3月より関西地区の自治体を中心に「ワクチン接種コールセンター」の運営を受託しています。スタート当初は、仕様が確定していない中、自治体の職員の方と探り探りのスタートではありましたが、3か月が経過する今、やっと軌道に乗ってきました。そんな当社の「新たなコールセンターへの取り組み」についてご紹介したいと思います。

<ワクチン接種コールセンター業務受託への取り組み>

◆限られたスペースで多くのスタッフが働く環境面、安全面の充実

大型の空気清浄機の設置、アクリル板での仕切り、消毒液の設置、毎日の体調管理&報告はもちろんですが、限られたスペースに多数のオペレーターを配置するため、前後、左右が重ならないような座席配置、時間差出勤などでできるだけ距離を取ることを工夫しました。

◆働くスタッフのコロナ禍ならではの「不安」を払拭するためのスタッフサポート

不安定な状況の中、仕事内容以外にもさまざまな「不安」を抱えながら勤務しているスタッフへの現場主導による定期的な面談や業務時間中での声かけ、現場では言えない内容に対してのサポート専用ダイヤルを設置しました。

◆勤務するにあたり「人の気持ちに寄り添うことに力点をおいた」顧客対応研修

親切、丁寧な対応はもちろんのこと、通常のコールセンターの応対研修に加え、相手の状況や相手の気持ちを汲み取り、相手の気持ちに寄り添った接客をするためのスキルアップ研修を実施しました。

また、コロナ禍で自分の意志とは関係なく職を失ってしまった人への就業先の提供として「コールセンター経験の有無」というより「接客」「販売」ができる人材を中心とした募集活動を行いました。

ですが。。。

  • なかなか人が集まらず、採用面で大苦戦・・・スタートするのに人がいない!
  • イレギュラー対応が多く、日々変更していく運用ルールへの対応に運営管理者を中心に疲労困憊・・・ヘトヘト。。。
  • 十分なコロナ対策はしていても払拭できない感染不安による続出する退職者・・・やっぱりコロナがこわいから明日でやめたい!
  • 「顧客に寄り添った対応、ひとりひとり丁寧に」のために、1人あたりの応対時間が長くなり、スタッフごとに対応件数にバラつきが顕著、スタッフ間で不満が爆発・・・あの人の電話は長すぎる!

と、不安定なスタートをきりました。

そのため、組織の安定化の為に、コールセンター以外の部門からの社員の応援体制により現場の運営管理者の業務負担を軽減させ、その分スタッフとの会話時間を確保することによる退職抑止に努めるとともに、できるだけ「ストレス耐性の強い」スタッフを投入など四苦八苦しながらなんとか安定稼働できるようになりました。

テレビでは、「コールセンターに鳴り響く電話」「クレームとの闘い」が紹介されていました。もちろん当社においても「電話がつながらない」「つながったと思ったら予約枠なし」などによるお叱りの声は日常茶飯事ではありました。

ですが、「相手に寄り添う、相手の気持ちに寄り添う接客」へのマインドが高いスタッフが多いためか、大きなトラブルなく、「話をきいてくれてありがとう」と言われることも増え、それがまた働くスタッフのモチベーションにつながっていました。

現在は、ワクチン接種の対象範囲や接種する機会も増えてきたので、ワクチン接種コールセンターへの問い合わせ内容も変化しており、業務内容も次のステップに進むための準備をしています。派遣会社である当社は「働いてくれるスタッフ」がいなければ成り立ちません。コールセンターのみならず毎日頑張ってくれるすべてのスタッフに対して感謝の気持ちは忘れたことはありません。

・・・早くみんなで「ディスタンス」をとることなく、わいわい騒ぎたいものです。

<株式会社セゾンパーソナルプラス 山田有希子>