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[コン検通信 理事だより]これからのコンタクトセンター戦略にはEX=CXの実践が重要

国内の多くのコンタクトセンターでは「顧客体験の向上(CX向上)」が重要視されています。

顧客体験向上の取り組みとして、公開FAQの充実や、AIチャットボットなど、顧客が自身で問題を解決できるためのセルフサポートツールの対応が多いのではないでしょうか。
海外のコンタクトセンターでも、顧客体験の向上は重視されていますが、最近では、オペレーターの支援機能の導入など、オペレーターの業務環境改善への投資が増加しています。

海外では、顧客の体験を向上させるためには、セルフサポートツールの拡充など、ITシステムへの投資だけでなく、顧客対応を行うオペレーターは、満足度が高く、顧客からの多様なニーズに臨機応変に対応できるスキルを保有し、経験が豊富なオペレーターが顧客対応を行うことで、顧客に良い体験を提供できるとする考え方に変化してきています。

これは、「EX=CX」が実践されるようになったということでもあります。
オペレーターの満足度を高める取り組みでは、業務で利用する、オペレーターの支援機能への投資や、処遇の見直し、キャリアパスの開発、イベントの開催などに取り組んでいます。

従業員の満足度を高めるための投資は、退職者を減らし、優秀な人材に長く働いてもらうことができます。
現在は、AI(人工知能)が日々進化し、導入しているコンタクトセンターも多くあります。しかしながら、現状では、複雑で難しい問題は、人が対応して解決しなければならないという実態があり、難易度が高い問題を解決するためには、高いスキルや豊富な経験を持つオペレーターの必要性が高まっています。

国内のコンタクトセンターでは、従業員の業務環境を改善するために積極的に投資を行っているコンタクトセンターは少ない状況です。
従業員への投資を行い、満足度が高い従業員を増やすことは、従業員の定着も向上し、経験豊富な従業員が顧客対応を実施することで、顧客体験の向上も可能となります。
海外のコンタクトセンターの動向を見ると、「EX=CX」の実践が、これからのコンタクトセンター戦略の重要な要素となっていくと考えられます。

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<グッドエンゲージメント 代表 田口 浩>